おのでら鍼灸経絡治療院
 
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新着情報およびお知らせ
 
自律神経失調症 ~ 皮膚描画症
新着情報…2008/06/29
自分の肌に爪を立てて線を引くとすぐにミミズ腫れをおこしてしまう。そんな症状を「皮膚描画症」という。自律神経失調症の症状の一つである。痒みも伴い、見た目も似ていて人工的に引き起こすことが出来ることからか「人工蕁麻疹」とも呼ばれるようである。衣服のこすれでも発赤を起こし、患者さんは日常的にその痒みに悩まされると同時にその見た目の重篤さから他人の目を気にして夏でも長袖シャツなどを着用するなど悩みの範囲は広い。

Yさんが来院された時の主訴は胸焼け、肩凝り、低血圧、それと買い物などで順番待ちをしている際に貧血のような発作が起きそうになるとのことであった。具体的には胸から何かせりあがってくるような感覚があり、その感覚が出てくると動悸や視野狭窄が起きるというものであった(パニック障害のようなものか)。
2年半前にパチンコ店内で上記のような発作を起こし気絶してしまったという経過があり、今回の様々な症状も半年前に同じくパチンコ店で同様の発作を起こしたことをきっかけにひどくなってきたのだという。一番の主訴である胸焼けは朝起きがけから始まり、食後もひどくなることから食事量も減り、おいしく食べることが出来ないでいた。胸焼けや低血圧に関してはそれぞれ服薬中である。
基本的に自律神経失調症(交感神経優位)が背景にあることが伺える。

初回時に皮膚描画症についての話は聞かれなかった。それ以上にほかの症状がつらかったのだろう。幸いなことに一回の施術で胸焼けがかなり抑えられ、四回の施術でほぼ胸焼けが改善された。油っこい物も含めて普通に食べられるようになり、発作についても自律的なコントロール法も使いながら徐々に抑えられるようになったとのことであった。

皮膚描画症について話が及んだのは二回目の来院時であった。Yさんも同様の症状があることが分かった。その症状は「皮膚描画症」と呼ばれ、自律神経失調症の症状の一つであることなどははじめて聞く内容のようであった。以前自律神経失調症で来院された方も精神科を含め受診されていたにもかかわらず皮膚描画症についての知識は持ち合わせていなかった。案外に皮膚描画症が自律神経失調症の症状の一つであることは知られていないようだ。

Yさんに皮膚描画症が現れたのは5年前に出産した直後からだった(出産後に同症状が現れることがままあるらしい)。体質の変化というような表現をされたりするが、出産という一大仕事が自立神経系統に影響を与えたということなのだろう。衣服のこすれだけでも発赤を起こし、痒みを伴い、掻くとミミズ腫れを起こす。そんな中でいつしか夏でも長袖を着用するようになったとのことであった。

実はこの皮膚描画症も改善は早かった。二回の施術で掻いても赤くはなるがミミズ腫れは起こさなくなったとのことだった。一般的に症状の経過が長いほど改善には時間がかかるというように捉えられるし自分もそのようにいつも患者さんに説明しているが、こと自律神経失調症の症状に関しては改善が早いのがこの間の特徴である。前述の手掌多汗症も長年の悩みにも関わらずその変化は早かった(ちなみに治療を中断したその後はまた少し戻ったということらしく、完治までの治療の継続が必要なのはやはり言うまでもないらしい)。

このような改善に向けたプロセスの違いはどのように考えたらいいのだろうか。
福田、安保らはあらゆる疾患の根底には自律神経系統の変調が影響していると主張しているが、「根底にある」ことと、ダイレクトに自律神経系統の変調に起因するということの違いになるのだろうか。そもそも鍼は自律神経系の調整に有効であることはあらゆる研究によって証明されている。原因の改善が結果に結びつくのは当然の帰結である。もし今後も同様に自律神経失調症に関してこれほどの変化をもたらすことが出来るのであれば、これほど鍼の有効性を示されるのはないのではないだろうか。

今回のケースを通じてもう一つ感じたことは発作を起こした場面についてである。
Yさんが二度の発作を起こしたのがパチンコ店である。パチンコを趣味とするYさんは特にストレスを感じることも無くパチンコを楽しんでいたのだ。しかし発作は明らかに交感神経亢進によって引き起こされたものと考えられる。ではなぜ楽しんでいる最中に発作を起こしたのか。つまり交感神経亢進は必ずしもネガティブなストレスからのみ生じるものではないということだ。Yさんは出産を契機に自律神経のバランスが崩してしまったが、それを改善させる機会を持たないうちにパチンコ店のあの喧騒と興奮が交感神経の亢進をさらに進め、ある一線を越えた時発作につながったのではないかと思われる。

Yさんに限らず自らはいわゆるストレスを感じておらずに自律神経系統の変調をきたしている人は以外に多いようである。全く別の症状で受診された患者さんだが治療しているとどうも皮膚の発赤が著しく、不審に思い聞いてみるとやはり低血圧症状や皮膚描画症を併せ持っていた。しかし本人は学生の頃からあったというその皮膚描画症を気にすることなしに自分で皮膚に字を書いて周りの人に見せていたという。そこには同症状をネガティブに捉えている影は全く無い。

自律神経失調症といわれる病気は円形脱毛症、喉の異物感、頻尿感などこのようなものまでもかと思うようなものから精神的な症状、肩凝り、冷え性等々身近なものまであらゆる症状を呈する。「いつもの症状」と思うものでもその背景には自律神経系の問題があるかもしれない。

肩関節周囲炎(四十肩、五十肩)
新着情報…2008/05/20
肩関節周囲炎。いわゆる四十肩、五十肩とよばれるものだ。どうやらそんな病気が身近に迫る年代になってしまったという話。

先週の土曜日にある事情から中学時代の同級生が集まることになった。店についてみると既に一人先について待っていた。「おー久しぶり~」と再会の挨拶もそこそこに「ねえねえ相談があるんだけど~」。聞いてみると右肩が痛くて動かせなくなり医者にかかると五十肩と言われたとのこと。
「はぁ~俺らもそんな年代になったのかよ~」と思いつつ「そんじゃそこに横になりな」とみんなが集まる前に治療してみることにした。

「五十肩の治癒に向かう過程はおよそ半年から一年にかけて徐々に改善されていく。鍼の効果はその期間を如何に短くするかにかかっている。」かつて所属していた勉強会ではそのように教えられた。実際開業したての頃は1回1回の治療に如何に鍼の効果を感じ取ってもらえるか苦心したものだった。以前理学療法士として働いていた頃も効果が見えにくく地道に辛抱強く治療を重ねていかなければならない疾患であったとの印象が残っている。

しかし、ある先生から教えていただいた方法が肩関節周囲炎に対するイメージをまったく変えさせてくれた。それは「肩関節周囲炎はその場で改善するし簡単な疾患である」というイメージに変ったのだ。具体的な方法は下腿のつぼを金銀の鍉鍼で挟み込む通し鍼である。もともとは中国鍼で刺し通すやり方だったらしいが、鍉鍼で挟み込む方法でも同様の効果が得られる。

さて、そうは言っても手元に鍼はない。どうするか。そもそも治療は気の補瀉によって行われる。そしてそれぞれの指にも気の流れの走行性に差がある。それを使えば指でも同じような効果が得られることは経験済みである。下腿に治療穴としての反応さえ明確に現れてさえいれば問題は無いだろう。

右肩を上にしての横向きに寝てもらい、下腿を探ると「おーあるあるこの反応!」。これを挟み込んでいると徐々にゆるんでくるのが分かる。下腿の反応が薄らいでくるに従って肩の痛みがうそのように軽くなっていく。そうこうしている内に一人二人と同級生も集まってくる。その間5分ほどのものだったろうか。多少は戻るだろうがだいぶ楽に過ごせるはずである。

会は「私もねえ脚がむくむんだよねえ」「検診で引っかかったから減量中だ」こんな健康に関する話題がつきない。そして僕は弱い酒にノックアウトを食らい、一人夢の中をさまよっていたのだった。

実はその翌日、週に一度習っている沖縄空手の仲間も同じく肩関節周囲炎だというので「続く時は続くもんだなあ」などと考えながら前日と同じことをした。その仲間の反応は「えっ何これ、魔法でもかけたの?」でした。

GWのスケジュール
トピックス…2008/04/30
5月5日の月曜日は休診となります。ご了承ください。
鳥インフルエンザ H5N1型
新着情報…2008/04/30
今年に入って鳥インフルエンザに関するニュースが流れていたが、いよいよ現実味をおびてきたようだ。

十和田湖畔で死んでいた白鳥から検出された鳥インフルエンザウイルスが強毒性のH5N1亜型であることが発表された。国内で野鳥からの検出は昨年熊本でクマタカが感染されているのが確認されて以来のことらしい。幸い今のところ近隣の養鶏場での感染は確認されていないようだ。

現在鳥インフルエンザに関しては感染した鳥との濃密な接触をしない限り人への感染はないといわれている。しかし、ウイルスは常に「進化」し続けており、そのウイルスとの闘いはけっして勝利を収めてきたわけではない。病院内での細菌感染との闘いでも新薬とのいたちごっこに過ぎず、駆逐できてはいない。過去の病と思っていた結核や百日ぜきの流行など聞くにつけ、どこかの先生が警告されていた「ウイルスの逆襲」が単なる夢物語ではないことがわかる。

まあそうは言っても闘い続けなければいけないわけだから、その闘いは手軽でコストが安く効果的であればあるほどいいに決まっている。そこへ希望の持てるニュースが…。
先日、厚労省研究班が鼻に噴霧するだけで済むインフルエンザの新ワクチンの開発に成功したという。
従来の注射ワクチンは血液中にウイルスに対する「抗体」をつくる仕組みで、感染した後の発症や重症化を予防するが、ウイルス株の一致がなければ十分な効果が得られない。しかし、今回開発されたワクチンはウイルスが侵入する粘膜の外側に抗体をつくり感染そのものを防御する方法となっている。

マウスでの検証ではワクチンのもととなった同じベトナム株では100%感染を防ぎ、遺伝子の違う05年インドネシア株や97年香港株でも感染による死亡を抑制するなどの結果が得られたという。また、免疫機能がヒトに近いサルでの検証ではワクチンを使わないサルは肺炎を起こしたが、使用したサルは鼻や喉からウイルスは見つからなかったということだ。

このワクチンが優れている点は注射器を使わないその簡便さから途上国でも使いやすい、従来のワクチンは型が合わないと効果が期待できなかったために何型が流行するかの予測が非常に重要だったが、型の違うウイルスにも高い効果を発揮する、そのため新型ウイルスの発生前に製造可能で発生直後からすばやく対応できるなどが挙げられている。

ただし、ヒトでの臨床実験は10年からだという。望むべくは臨床的に使用可能になるまで新型ウイルスにおとなしくしてもらい、爆発的な感染の広がりがないようにということだ。

手掌多汗症
新着情報…2008/04/02
「手に汗握る試合展開」などと言うが、緊張が高まると手のひらに汗をかくのは当たり前のこと。しかし、習慣的に手のひらに汗をかき続けるとこれはちょっと困ったことになる。
紙類がすぐにフニャフニャになったり、書いた字がにじむ、ペンが持ちにくくなる、楽器がうまく弾けない、弦が錆びやすい、夏場はフローリングが危険(多汗症の人は足の裏にもかく人が多い)、ハンドルがすべる等々実にさまざまな場面での不便を感じることとなる。
また、中でも人との関わりが最も大きな悩みとなるようである。お金の受け渡しの時に気になったり、好きな人と触れ合うことが出来ない、学校ではフォークダンスの時に困ってしまう、人に触れる仕事では相手に対して申し訳なくなってしまう。
今回この記事を書こうと思った際にいろいろなサイトを見てみると周りの人間が思う以上に深刻に悩んでおられるのが分かった。そして何気ない一言にどれだけ傷つけられているのかも。さらに医療関係者の無理解というものも結構あって、そのことが余計本人を傷つけているということも…。
けっして病気ではない手掌多汗症。しかし出来れば治しておきたいもの。鍼が何らかの手助けになれば幸いである。

手掌多汗症は性格的な側面を指摘する向きもあるようだが、朝起きるとすぐにかき始めるなどどのような場面においても汗をかいてしまうことなどをみてもそう単純な話ではない。きちんと「自律神経系統の問題」と捉えなければならない。もちろん「汗をかいてしまう」という恐怖がストレスとなってさらに汗をかくという悪循環に陥ることなどもあるため、発汗量を減らすのに心理療法や自律訓練法が奏効することも多いようではある。
他に治療法としては薬物療法、ボトックス注射による治療、イオントフォレーシスという微弱電流を使った治療、そして中には交感神経切除術などもあるらしい。詳しくは手掌多汗症専門のサイトをご覧頂きたい。



知人の息子であるT君は22才で、この春専門学校を卒業し就職することになっている。しかし、彼には一つ気がかりなことがあった。彼が選んだ職業は人に触れなければならない仕事である。これまでも多汗であることを気にはなっていた彼だったが仕事に就くことが現実味を帯びてきたとき「なんとかしなければ」と思い立ったようだ。

彼が訪ねてきたのは1月も末のことであった。話を聞いてみると他にこれといって不調がなく(彼は何日も山を縦走し続けるほどの体力の持ち主のスポーツマン)、「自律神経系統の整い」ということで治療の方向性が見えた。実際体を診ると「芯まで緊張している」状態で正に交感神経優位の体であった。先ずはこの緊張を解きほぐすことが必要で、その緊張が解ける中でどのように手掌の状態が変化していくかを見ようと思った。しかし、3月末にはこの地を離れるつもりのT君。それまでにどこまでの変化が見られるか、「わからない」というのが正直な気持ちであった。

初回の治療を終えたとき、手の状態を見ると湿ったままの状態ではあったが、手そのものは温かくなっており、「んっこれは」と思わせるものだった。同じ状態で悩まれている方は分かると思うが手掌多汗症は交感神経が優位となっているため、抹消の血液循環も不良となり手足が冷たくなっていることが多い。そこが温かくなるという反応が見られたのは良い兆候と判断していいだろう。
その1週間後の2回目の受診時に彼から「前回の治療のあと、まだ汗は出るがいやな出方をしなくなった」という感想が聞けた。「いやな出方」とは具体的にどのようなものかはわからなかったが、本人の感覚の中で感じるものがあるのだろう。
その後も週1の治療を3、4回と治療を続けたが、本人の「順調に変化している」の言葉どおり5回目の治療前に手に触れたときにはすっかり乾いており、1ヶ月前の手とはまったく違ったものになっていた。本人いわくまだ完全ではないらしいがここまで来ると3月末までの完治も夢ではなくなってきたようである。

しかしその後国家試験、卒業、引越しと続き、結局以降の治療をすることなく彼は旅立って行った。親御さんに確認したところではやはり治療を中断して少し戻ったようではあるが、指先は以前の状態からはまったく変り乾いた状態になったとのことであった。完治まで治療が出来なかったことは非常に残念であるが変化の端緒がみられたことは確信となった。

他にも自律神経失調症の方もいらしているがこの方の反応も良好である。以前にも鍼の効用に自律神経系統の整いを挙げたが、個人的な感想であるが他の内部疾患よりも効果が現れやすいような印象を持っている。今後も検討を重ねていきたい。

ハダカデバネズミと長寿
新着情報…2008/02/06
ハダカデバネズミというねずみがいる。
1842年にドイツのラッペルという生物学者によって発見されたらしいが、その姿は奇妙で8~9cmの体長、全身にはほとんど毛が生えておらず、身体に比して大きな二本の鋭い歯が出ており、だから「ハダカデバネズミ」というらしい。最初新種として発表されたが他の動物学者からは「何かの幼獣だろう」といわれていたとのこと。その後新種であると確認されるわけだが、驚くべきはその姿のみならずその生態であった。

ソマリアからケニア東部にかけての乾燥した地中にトンネルを張り巡らしその中で暮らし、大きな群れでは数百頭の集団にもなる。そしてアリやミツバチなどの昆虫のように繁殖する個体と、働くだけで繁殖しない個体が分化している。これは「真の社会性」と呼ばれるらしいが(役割がはっきりしていて秩序立っていることからそういわれるのだろうか?なんとなく不公平な気がするのは私だけ?)、哺乳類ではこのハダカデバネズミだけらしい。餌は植物の根だとのこと。

閉鎖的な穴の中だけで近親繁殖を繰り返すのでそれぞれの個体は遺伝子的に非常に似通っている。その為女王の子供の成長を助けることが繁殖しない個体であっても自分の遺伝子を残すことにつながることになる。飼育に関しては温度や湿度が余り変らない地中に暮らすため、29±2度に温度を保たなければならなかったり、振動や騒音、においなどにも敏感なので、それを逆手にとって常にラジオを流すことで雑音に麻痺させるなどさまざまなことに気を使うとのこと。

ハダカデバネズミが持つもうひとつの特徴は長命であるということだ。手のひらサイズの小動物は通常は数年の寿命しか持たない。しかし、このネズミは30年も生きるというのだ。その理由のひとつに体温を維持するにも周囲の気温任せで代謝の低い種類ゆえの能力ではないかと言われている。現在ではこの種を使って寿命の秘密を説く研究も始まっているらしい。

蛇が天敵で、穴の中に蛇が侵入してきた場合は「ソルジャー」と呼ばれる階層のネズミが身を挺して巣を守るらしいが、それ以外は「真の社会性」の中で争うことも無く、餌も植物の根ということは捕獲のためのストレスは低いのではないだろうか。そして、振動や騒音、においに敏感ということは、逆に言えば普段の住環境はそのようなストレスを感じない場所だということ。人間のようにさまざまなストレスを我慢しながら生きているのとは別次元の感がある。素人考えだがそのようなストレスの無さも長寿の原因かもしれない。


腰痛の不思議 2
新着情報…2007/08/22
体のことあれこれに追加しました。
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